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師走の吉備路・・・⑤旧閑谷学校

 最終日、ホテルに荷物を預けて8:09発の山陽本線・相生行きに乗車。今日も登校する高校生で満員でしたが、途中駅でどんどん下車してまもなくガラガラ状態になりました。40分で吉永駅です。隣の和気駅付近で、和気清麻呂の大きな像が田園の中にすっくと立っておられました。

 吉備路に行こうと思い立ったのは、10月ごろに「美の巨人たち」というテレビ番組で閑谷学校が取り上げられているのを見たのが始まりです。何度も申しておりますように、私の旅は認知症予防ですから、少しでも興味がわけば、ほいほいと行ってしまう節操のない有様です。

 無人駅の駅前にポツンとバス停があります。近寄ると、9名の定員を超えた場合は、次のバスか、タクシーを利用してくださいと書いたピンクの紙が貼ってあります。次と言っても、1時間後なんですけど・・・。

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 事情はバスに乗ってみてわかりました。車体は10人乗りのハイエースで、乗り心地は抜群。各地のシティバスに乗っていますが、こういう車は初めてです。幸いにも乗客は2名。8分で駐車場に着き、3分ほど歩きます。運転手さんのお話では、テレビで放映されたあと、人々が押し寄せて、列車が着くと、4,50人の列ができたそうです。やはり紅葉の時期を避けて正解でした。

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 旧閑谷学校は、江戸時代前期の寛文10年(1670)に岡山藩主池田光政によって創設された、現存する世界最古の庶民のための公立学校です。藩主の意を受けた家臣の津田永忠は、約30年をかけて現在とほぼ同じ外観を持つ学校を完成させました。旧閑谷学校の講堂は国宝に指定されています。

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 校門の屋根は備前焼の本瓦焼きです。

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 こちらは公門です。

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 聖廟は、儒学の祖である孔子を称える最も重要な施設で、中央のいちばん高いところに配されています。聖廟の前の2本の楷の木は中国山東省曲阜の孔林から持ち帰った種から育てた「学問の木」です。HPに載っていた見事な紅葉はみんな散り果てていました。

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 旧閑谷学校を代表する国宝の講堂。創建当時は茅葺でしたが、いまは備前焼瓦に葺き替えられています。

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 内部は10本の欅の丸柱で支えた内室と、その外側を囲む入側とで構成されています。

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 講堂に隣接している小斎は、藩主が来られたときに使用する御成の間です。屋根はこけら葺きで、現存する建物のなかでは最も古い姿を残しています。


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 小斎の向かいの公門です。藩主臨学の際に使用した門で御成門とも呼ばれます。       
本柱の後ろに控柱二本を建てて切妻屋根を乗せる薬医門様式の建物で、石塀が築かれた元禄14年(1701)の時点で設置されました。

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 習芸斎は教室として使われ、農民たちもここで学びました。

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 飲室は、教師と生徒たちが湯茶を飲んだ休憩室です。

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 飲室門は、通学生や毎月朔日の朱文公学規講釈に出席する聴講者が出入りする通用門でした。

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 火除山は、西側にある校舎や寄宿舎から出火しても、火が講堂などに及ばないようにするために造られた人工の山です。

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 明治38年に学房跡に私立中学が建てられました。本館部分が資料館となって、旧閑谷学校の資料が展示されています。石油ストーブの匂いがする懐かしい建物でした。

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 学校全体を765mに及ぶ石塀が取り囲んでいます。300年を経ても、その姿は変わりません。市民バスが来るまで、少し時間があるので、閑谷川に沿って、少し足を延ばしました。

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 旧閑谷学校を完成させた津田永忠宅跡です。

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 さらに2分ほど川沿いの道を進むと、黄葉亭が建っています。文化10年(1813)に来客の接待や教職員・生徒の憩いの場として建てられたお茶室です。頼山陽も訪れたそうです。

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 10時34分の市民バスで吉永駅まで戻りました。朝、一緒に乗った男性とまた出会いました。西宮から来られたそうです。乗員・乗客合わせて3名。来たときと同じ顔触れです。

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 市民バスの運転手さんが教えてくださった備前市のもう一つの観光スポットは八塔寺で、吉永駅には旧閑谷学校と並んで八塔寺のパネルが立っていました。弓削道鏡が開いた八塔寺をはじめ、72のお寺がある、高野山と並ぶ宗教都市だったと聞くと、行ってみたくなりました、いまは13戸の茅葺屋根の民家と2寺院だけが残っているそうです。運転手さんは、「黒い雨」や「八つ墓村」など映画やテレビドラマのロケ地になったとご自慢でした。

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 すべての乗り物が定刻どおりで、快晴続きという運のいい旅の終わりは富士山で締めくくりました。来年も独り旅ができますように。

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コメント

電車の中でスマホで見せていただいていたのを あらためて パソコンで ゆっくり 読ませていただきました。
後楽園、倉敷もとおい昔に行ったことはあるのですが、すべて忘却の彼方。
それにしても 日本に素敵なところがたくさんあるのですね。 
関谷学校の講堂の美しいこと!
古代に惹かれます。 鬼ノ城、 興味深いです。
国内は >少しでも興味がわけば、ほいほいと
出かけられるのがいいですね。(とはいえ入念に下調べはなさっていらっしゃるとお察ししていますが)
今少し海外を楽しみたいのですが、海外に行けなくなる日を嘆げかなくてすみそうです。
どうかよいお年をおむかくださいますよう。 

我が国の教育史では、足利学校と並び称される閑谷学校は、いつか訪ねたいと思っていました。マスコミで取り上げられると、どっと大勢の方々が押し寄せられますから、ちょうどいいタイミングだったかもしれません。山あいの地は、すでに霜がおりていました。いまは厳しい寒さがあたりを包んでいることでしょう。何もないので、学問に打ち込むにはとてもいい場所です。
 80歳をすぎても、独り旅のできる幸せを感謝しています。パスポートが来年の秋に期限がきますので、心が少し揺らぎますが、75歳までじゅうぶん楽しませていただいたうえにまだ未練を抱くのはと自粛しております。
 YKさまは、これからですよ! 珍しいロマネスクをどんどんご紹介してくださいませ。

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